夜が明けるまで
耳に当てた伝令神機からは、呼び出しのコールだけが絶え間なく繰り返し聞こえ続けた。
10回目、…15回目。
「…出ねぇ」
…20回目……。
「………」
どうやら留守電に切り替える設定すらしていないらしく、幾ら待てども同じ呼び出し音だけが虚しく耳に響いてくるだけ。
仕方なく、30回目を数えて恋次は電話を切った。
「……終わったら電話しろって言ったくせに…」
ディスプレイのその名前を睨みつつ呟くと、メールの画面へと切り替える。
終わったら連絡しろと命令された手前、無視するわけにもいかない。一応メールで連絡を、そう思い文字を打つ。
簡単な報告と年末の挨拶だけを送信して待ってみても、何も着信どころか返信すら無い様子に、少々落ち込んだ気がした。
ここ最近、本当に忙しかったのだ。
年末だからというのもあるし、だからといって虚は気を利かせて休戦してくれる理解のある存在でもない。
加えて白哉は貴族。年末年始は職場以上に朽木家当主としての行際などが重なるらしく、昨日今日どころかここ最近は職場でさえもすれ違いの毎日だった。
仕方が無い。
そう頭では理解しているものの、流石にこれだけ続けば不安も募ってくるもので。
一向に連絡の兆しを見せない伝令神機を眺めて、恋次は溜息を吐いた。
我儘を押し付ける気は無いが、溜まりに溜まってゆく欲求不満をどうしてくれよう。
「しょうがねぇ…」
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