夜が明けるまで


「おやぁまぁ、阿散井サンじゃないスかぁ」
「ども」

店舗の入り口から出迎えたのは、店主の浦原。
相変わらず扇を広げ、室内でも帽子を被り目元は隠れてあまり見えない。
掴めない男だ。

「一護、…探してるんですけど」
「ウチには今日は一度もいらしてないでスよ。何か此方で会うお約束でも?」
「いえ、そうじゃないんです」

不思議そうに此方をみる浦原の様子に、当てが外れた事を知る。
てっきり一人では寂しいだろうから知人の家に遊びにいっているのだろうと思っていた手前、拍子抜けだ。
茶渡の家か、石田か、それとも井上の所だろうか。
此処でもないならば、何処に行ったというのだろうか。



「…おや、雪が降りだしましたねぇ」
「え…」

背にしていた戸口を振り返ると、暗い空から落ちてくる白い綿雪。
ぽつりぽつりと落ちる様子に、きっと明日は積もるでしょうねェ…。と浦原が呟く。

「もしよろしければお上がりませんか?丁度鍋をする所なんですよ。何でしたら黒崎サンやお友達も呼んで、大勢で食べた方が賑やかで子供達も楽しいでしょう。外は寒いですし…いかがです?」

指刺した奥の部屋を見ると、確かに何かを煮込むような良い香りが漂ってくる。
外も雪が降り始め更に寒くなる事は必至。

さて、どうする?





  ⇒じゃぁ、お言葉に甘えて

  ⇒いえ、遠慮しときます



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