夜が明けるまで



もう一度うんと伸びをし首を左右に動かして、頭の疲れも紛わすように大きく深呼吸。

未処理の書類も今机に積み上げているだけだし、あと少しだ。
そう気合いを入れ直して筆を取ると、また書類へと視線を落とす。
もう少し、これが終われば明日は休暇。夜から朝まで存分に遊び倒してやる。
そう恋次は無駄な決意を集中力に変えて仕事に没頭していった。
その間にも陰った日が緋々と窓から差し込み、部屋の中はオレンジ色に染められて、扉寄りの壁には照らされた自分の長い影が徐々に伸び、そして薄暗くなってゆく。


完全に日が沈んだ頃には、年末の挨拶をしに来る隊員も完全にいなくなり、しぃんとした空間に筆と紙擦れの音だけが響く。
もう少し、もう少し。


「よっし終わった!」

最後の一枚に署名と判を付き、処理済の束の上へと重ね終える。ようやく終わった開放感に恋次は誇らしげに立ち上がった。


ふと、そこへ。






  ⇒伝令神機の着信音が響いた

  ⇒扉を叩く音が響いた



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