- ねぇ。その痛みはやっぱり、くるしいですか? -
[微妙な19のお題一覧]
俺の部屋にお前が来る時は、大抵嫌な事があった時。
「いいじゃん、先輩の部屋って落ち着くんだよなー」
そう呟きながら窓枠にすがって、変わり映えしない外の風景を眺めてる。
ぽつりぽつり喋り合うだけの、のどかな昼休み。
俺はそいつから少し離れた場所で、いつもの煙草をくわえて、使い古したジッポで火を付けて…。
肺に煙をいっぱい溜めて吐き出すと、アイツの上を通り過ぎ窓の外へと白い煙が消えていく。
「あー落ち着く…」
そうやってため息をひとつ。
「煙がか?お前も吸えばいいじゃねぇか」
「嫌っス。絶対癖になる」
それに先輩のはキツ過ぎる。
また、ため息。
些細な事で喧嘩をした。
それだけ聞いた。
他は聞いてない。
誰と、とか。
どんな理由で、とか。
それを聞かない内に相手も理由も予測できちまうのがムカつく。
コイツにこんな顔させやがって。
コイツはあの人が好きだから。
どうやったら仲直りできるか考えてる。
今も。
俺の部屋で俺じゃないあの人の事ばかり考えてる。
苦しい時にも強がって笑うコイツがこんな顔して。
なぁ…。
俺にはそんな顔してくれないのか?
なぁ。
もし、さ。
俺にしろよ?
そう言ったなら、お前はどんな顔をする?
冗談だろと笑ってくれるのか。
それともー…。
外を眺める、のどかな風に赤い髪が揺らめく。
その背中に。無防備な肩に。
手を伸ばしそうになる。
Fin...
うっわ。なんて微妙な…(まぁお題からして微妙ですが/笑)
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