- ただ、偶然かもしれなかったあの瞬間 -
[微妙な19のお題一覧]



「2次受かったぜ!…これで次受かったら…」

あの時、あのタイミングであの現場にいなければ。
アンタに会わなければ、きっと俺は十一番隊のままで。六番隊に志願などしなかったのかもしれない。

アンタに会う事も無く、改めて養子の話を聞き、彼女の幸せを願って顔も知らない貴族の元へ笑って送り出していれば、知らなくてすんだのだ。


何の関心も無いような視線、暗く冷たい霊圧。圧倒的な存在感。
俺は顔を上げる事もできず、アンタも俺を見る事もしなかった。
ほんの一瞬で。

俺は、アンタに絡め捕られてしまった。



始めは漠然とした恐怖。
幸せを願いつつも…同郷の、生涯の友を奪われた意味の無い矛盾した怒り。
アンタと俺との、歴然として遙か遠い力の差。


友を取り戻したいんじゃない。
隊長という位に憧れてるんじゃない。

アンタに

ただアンタに…。





Fin





消化不良です。申し訳ない。



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